1年生議員でもわかる議員間討議のススメ方

HOME < 目次 < 11.自由討議の失敗例②~自分の意見しか言わない~






◆合意を得る努力が必要

論点:条例改正の妥当性

争点:都市景観計画の策定や施策に対して、事業者の声を聞く必要があるのか?住民だけでよいはず。

修正案:事業者を除くべき。

趣旨:事業者が入ってくると財産権の問題が出てくる。事業者が審議会のメンバー等に入ってしまうと、自分たちの利益のために、都市景観計画等に反対する可能性がある。

<自由討議>
他の委員:審議会のメンバーに入ってしまうことが問題なのか?単純に事業者という文言を抜いてしまうと他の条項との整合性が取れなくなってしまう。

他の委員:財産権の問題とは?

委員A:事業者から財産権の自由を主張された場合に、都市計画法や建築基準法に違反していない限り、何が悪いんだというふうに開き直られたときには、要するに法的根拠がない。つまり、この条例や景観法そのものが成り立たない。

<質疑>
他の委員:事業者を入れている理由は?

理事者:この条例の基本理念は、地方公共団体、事業者及び住民の三位一体の取り組みがないと良好な景観ができないということ。

<自由討議>
委員A:さらに同じ主張を始めたので、委員長が合意形成を促すが無理だった。

他の委員:「修正案の採決」を求める発言あり。

結果、否決。合意形成を図る努力を行わなかった。

※修正案を修正して、条項の整合性をとる、というような発言もあったが、合意を得るまでの議論にはならなかった。自己主張が強くてもいけない例である。




<< 目次 >>

0.はじめに~この冊子の目的~


第1章 自由討議ってなんだ?(自由討議の極意)

1.自由討議で何ができる?~自由討議は議員に対して有効だ~
2.なぜ自由討議が必要なのか?
3.もし自由討議がなければ、住民にどう説明するのか
4.自由討議のポイント~基本フレーム~
5.自由討議の極意
6.委員会審査に自由討議~議案審査を重視~
7.論点整理の導入(重要)
8.委員会報告書で説明責任を果たす(重要)
9.第1章のまとめ、自由討議を有効に活用しよう!



第2章 自由討議を活用しよう(自由討議の実例)

10.自由討議の失敗例①~合意形成を図ろうとしない~
11.自由討議の失敗例②~自分の意見しか言わない~
12.自由討議の失敗例③~自由討議を活用しきれなかった~
13.自由討議の成功例①~委員長として合意点をまとめる~
14.自由討議の成功例②~委員長として提言をまとめる~
15.自由討議の成功例③~自由討議で賛同を得る~
16.自由討議の活用方法①~多数決で負けそうな時、あなたはどうしますか~
17.自由討議の活用方法②~多数決で負けそうな時、あなたはどうしますか~
18.自由討議の成功例④~多数決で負けても附帯決議を勝ち取る~



第3章 自由討議を導入しよう(自由討議の簡単導入方法)

19.自由討議のススメ方~議案審査に力を入れる~
20.議案審査のススメ方(全体の流れ)~自由討議の導入のポイント~
21.議案審査のススメ方(1日目)~議案説明→資料要求→論点整理~
22.議案審査のススメ方(2日目)~質疑→自由討議→討論→採決~
23.議案審査のススメ方(3日目) ~委員会報告書協議→決定~
24.委員長のリーダーシップ①~合意形成には委員長の役割が最重要~
25.委員長のリーダーシップ②~良い意見は委員会の提言に~
26.自由討議のルール化~対象は全議案~
27.自由討議と会派制
28.少数意見が議会の議論や審査に反映されないのでは?
29.人格をもつ議会として
30.自由討議を機能させるために~私の思い~