1年生議員でもわかる議員間討議のススメ方

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◆この冊子の目的は

①現在、多くの自治体が議会基本条例を策定し、市民福祉の向上のために議会改革に取り組んでいる。

②その中で、何点か課題が出てきている。その一つが、自由討議=議員間討議のやり方が分からないというものである。

③この冊子では、実際に私が経験してきた自由討議の実例を分かりやすく説明し、どの地方議会でも簡単に自由討議が導入できるようにすることを目的としている。

④そのために、見開きの左ページはイメージ図を、右ページは説明文を掲載し、分かりやすさを追求している。つもり…

⑤自由討議は、私たち議員に対しても多くの利点がある。第1章では、その利点をまとめた自由討議の極意について述べていく。

⑥第2章では、私が経験してきた自由討議の実例を元に、そこから得られた成果を紹介していく。

⑦第3章では、宝塚市議会で行われている自由討議の方法を紹介し、簡単に導入しやすいよう、私見を元にそのポイントをまとめている。


◆自由討議に関する各先生のお言葉

①江藤俊昭教授(山梨学院大学)
 議会の存在意義は討議にある。議員相互の討議により、議案のメリット、デメリットが多角的に分析され、合意を形成し、議会としての意思が明確になる。多数決で決定したものでも、討議を経ていれば問題が生じた場合早くに察知できる。議員間討議を観察した住民は、それぞれの考え方も明確になり、討議により住民の意見をつくり出す効果もある。

②廣瀬克哉教授(法政大学)
 議事機関としての議会の本務は議論をして結論を出すことだ。政策提案 (議案)の多くが行政の立案によるものであっても、すべての政策判断 (議決)の 主体は議会である。その責任を目に見える形で果たしていくための基本が議員問討議だ。

③福嶋浩彦教授(中央学院大学)
 議会の役割は「住民の合意を作り出す」ことだ。栗山町では、住民の様々な立場を反映した議員が議論し、住民全体の利益はどこにあるか決定し首長を動かした。しかし依然として多くの議会では、議員が支持者の要望実現を首長・執行部に迫るだけだ。右肩上がりの時代は多くの要望を実現できた。人口減少社会では、本当に必要なものは何かの選択が求められる。議員間の討議でその合意を作らねばならない。

④千葉茂明氏(月刊「ガバナンス」編集長)
 独任制の首長に対し、議会は合議制機関と言われる。その「強み」を活かすには、まず、個別の「議員」と総体の「議会」では権限が異なることを再認識する。そして、多様な民意を踏まえて、自由討議によって争点を明らかにし、最終的には議会としての総意を示す。



<< 目次 >>

0.はじめに~この冊子の目的~


第1章 自由討議ってなんだ?(自由討議の極意)

1.自由討議で何ができる?~自由討議は議員に対して有効だ~
2.なぜ自由討議が必要なのか?
3.もし自由討議がなければ、住民にどう説明するのか
4.自由討議のポイント~基本フレーム~
5.自由討議の極意
6.委員会審査に自由討議~議案審査を重視~
7.論点整理の導入(重要)
8.委員会報告書で説明責任を果たす(重要)
9.第1章のまとめ、自由討議を有効に活用しよう!



第2章 自由討議を活用しよう(自由討議の実例)

10.自由討議の失敗例①~合意形成を図ろうとしない~
11.自由討議の失敗例②~自分の意見しか言わない~
12.自由討議の失敗例③~自由討議を活用しきれなかった~
13.自由討議の成功例①~委員長として合意点をまとめる~
14.自由討議の成功例②~委員長として提言をまとめる~
15.自由討議の成功例③~自由討議で賛同を得る~
16.自由討議の活用方法①~多数決で負けそうな時、あなたはどうしますか~
17.自由討議の活用方法②~多数決で負けそうな時、あなたはどうしますか~
18.自由討議の成功例④~多数決で負けても附帯決議を勝ち取る~



第3章 自由討議を導入しよう(自由討議の簡単導入方法)

19.自由討議のススメ方~議案審査に力を入れる~
20.議案審査のススメ方(全体の流れ)~自由討議の導入のポイント~
21.議案審査のススメ方(1日目)~議案説明→資料要求→論点整理~
22.議案審査のススメ方(2日目)~質疑→自由討議→討論→採決~
23.議案審査のススメ方(3日目) ~委員会報告書協議→決定~
24.委員長のリーダーシップ①~合意形成には委員長の役割が最重要~
25.委員長のリーダーシップ②~良い意見は委員会の提言に~
26.自由討議のルール化~対象は全議案~
27.自由討議と会派制
28.少数意見が議会の議論や審査に反映されないのでは?
29.人格をもつ議会として
30.自由討議を機能させるために~私の思い~